先日懐かしい先輩ご夫妻に会いに行きました。
お二人ともアラビア語の達人で、特にご主人はもうずいぶん昔、エジプトのカイロ大学を出られて、以来ずっと日本でアラビア語を教えていらっしゃった方で、その名も
「アシュラフ安井」さん。
まだアラビア語を話せる日本人なんていなかった時代ですから、先生のお弟子さんは、それこそ世界中に散らばっていらっしゃることでしょう。結構消息不明っぽかったですが、目と足がかなり不自由そうですが、頭はキレキレ。お元気ですよ〜。
もちろんイスラムにも、とても造詣が深くいらっしゃる。
色々とお話を聞かせていただきました。その中で自殺ということについて、すごく私的に心に響いたメッセージがあったので、お話しします。
イスラムにおける自殺についてお聞きしたところ、もう、一言でしたね。
地獄です。
ダイレクト、明確
他に説明の必要もないですね、イスラム教徒にとっては。
自分で命を絶つと地獄が待っているだけ。
その教えが頭にある限り、イスラム教徒は最後の最後の瞬間にそれを思い出せば、それで踏みとどまることになる。それが最後のブレーキになってまた生きる力になると。
最近シリア人にボランティアで日本語を教えるというのをやっているんです。
何人かシリア人の知り合いがいるんですが、その方が初めてでしたね。ご家族の何人かを爆撃で亡くされている。
親戚とかではなくて、兄弟とか本当に近い家族ですね、3人4人ぐらい死んじゃったって言う。
やっぱりその辛さというのは、すごい明るい人が明るく話してくれているんですけれども、
聞いていられないですね。
話題を早く変えたかった。
実際にそうしたし。
そうゆう理不尽な、辛い最中にある人たちにとって、やっぱり明確に生き方がわかっているって大きい。私たち以上に。
生まれて、生きて、天国か地獄。
すごく明快3ステップ。
だから今頑張れる。
もちろんイスラム教徒の中にも、自殺で死んでいく人っていると思うんですけれども、本当にその信仰があれば止まるはずなんですね。それでも死んでいく人っていうのは、イスラム教徒でありながらその信仰のことを実は知らない、あるいは鬱とか意識障害とか病気ですよね、病気で自分の頭で理性的に考えられなくなってしまっている、妄想を見ているような状態だとしか思えないんです。イスラムを理解しているイスラム教徒があえて自ら地獄を選ぶということは絶対にないはずなんです。
飾りのない言葉で、すごくダイレクトなメッセージを頂きました。
これを機にこの後も色々なことをその先生とお話ししてみたいなと思いました。
またそれもラジオや YouTube ブログでご紹介していきます。