非情にも、ここ数年運動会がきっちりラマダンに被ります。
5月、6月の運動会、結構暑いんですよ。
今日も、絶好の運動会日和。
朝から、日差しも強く、風もなく。
ふふふ。
親はハラハラしながら、しかしどこか他人事で(私だけか)見ております。
学校の校庭って、日陰、ないですよね。
テントはあっても数セット。
それは、来賓や敬老席。
あっつい炎天下、校庭に椅子並べて、最初から最後まで校庭に座っていないといけないのです。
そこで、午後の一番暑い時に行われる、「全校大縄跳び」
ジリジリと陽射しが照りつける中、ジリジリと進行されます。
全校だから、全生徒、出張ってるのです。なんというか「はい、跳びました、終わり」とはいかない長〜くかかる競技なのですな。
息子の中学には、現在ムスリム(イスラム信者)の子供、合計4人います。
そのムスリム中学生(断食中)4人が跳びます。
「大縄跳び、1年」などとアナウンス。
「い〜ち、にい、さ〜ん、しい、、、」と跳びます。
この大縄跳び、運動会前からクラスで朝練するほど熱が入っています。(学校がうまく仕向ける。この機会に、クラスの団結とかなんとか狙ってるんだろうな。)
競うのは、合計回数と、続けて跳べた数。
縄が引っかかる。あの辺体重重そうだもんな。
引っかかった。また最初から。
「い〜ち、にい、さ〜ん、しい、、、」引っかかった。
はい「い〜ち、にい、さ〜ん、しい、、、」引っかかった。
もっかい「い〜ち、にい、さ〜ん、しい、、、」引っかかった。
と延々と続く。
「残り時間あと3分!」などとアナウンスされても、諦めない。
「残り時間あと1分!」まだまだいきます。
「残り時間あと30秒!」えっ!嘘!なぜ跳ぶ。
「残り時間あと10秒!」(°_° 言葉ありません)
「3、2、1終了❗️」と見事「最後までやり抜く子」という期待に応えるのです。
教育の成果。
残り時間がないからって「意味ないからやめよーぜ」って言うのも大人気ない、という中学生のもっともな判断でしょうね、1年に1回のことだし。
それが、たまったまラマダンなだけで。
学校は、ムスリム中学生は日差しを避けるために、特別にテントの下に座っていいことにしてくれていた。
去年行ってみたら、敬老テントの下で、つまり全競技一番見えるところで、もう一人のムスリムの子と、ゆ〜ゆ〜と座っていました。
そんな配慮がなかった時代に同じ中学に通った長男は憤って言います。「やつらを甘やかすな!」
今年はテントが増え、全生徒がテントに入れるようになり、この特等席措置はなくなりました。
この公立中学は、モスクから1分とかからない場所にあるため、毎年順繰りにムスリムの子が入学する、ムスリム人気中学なのです。
学校は色々と配慮してくれます。
- お昼休みに、モスクに礼拝に行ける
- 女子はヒジャーブや長いスカート
- 体育の服装も短パンでなく長いズボンにヒジャーブ
- プールに入らない子への、特別措置
など。
ありがたいことです。
今日もまた、日本は一応平和です。
ある日のサフール1(ラマダン中の朝食:人参スープ作ってみた)
バナナケーキ(目玉恐怖症ケーキと言われた)
モスクで。たまにナンも出ます。
息子がもらった鶏の丸焼き
デーツケーキ1
デーツケーキ2
ある日のサフール(ブロッコリーのスープ)