みなさん、アッサラームアレイクム!
さて、「イスラム式子育て」前回は、無条件の愛情を示すことが、成功する子育てにつながるとご紹介しました。
今回は無条件の愛情を示す、その具体的方法です。
1.言葉や体の表現で伝える。
思いを舌に乗せることは、とても重要。
条件をつけない。ただただ親の子への愛情を言葉で、仕草で伝えましょう。
もちろんみんな子供を愛しています。その愛情を言葉で示していますか。子供はあなたが愛していることを知っていますか。
2.タッチ
慈悲のタッチ:後頭部を優しく
誇りのタッチ:頭頂部
英語で言う I am proud of you。すごくパワフルな褒め言葉だと思います。日本語でそんな言い方あまりしませんけど、そのまま、ちょっと芝居がかっていてもいいので言ってみましょうか。
頭のてっぺんを触れながら、
「君を誇りに思うよ。」「あなたのことが誇らしいわ。」「君は私の自慢だよ。」
快楽のタッチ:額
特に眠る前に、額をタッチして、声に出して子供のために祈りながら触れましょう。
「あしたもあなたに会えますように」
「できるだけ長く一緒にいられますように」
「あしたも元気でいられますように」
大好きのタッチ:頬
特に子供が出かける時。登校時などに頬を触れます。
手を取るタッチ:いつでも時間がある限り、子供の手に触れましょう。ただ子供の声を
聞くこともいいですが、同時に手を取って聞いてあげましょう。
緊急時のタッチ:子供が何かの理由で、怒っていたり、悲しんでいたりする時、後ろか
ら静かに子供の胸に手を置き、ほんの少しさすります。それだけで子
供はかなり落ち着いて、平静を取り戻します。
3.キス
頭頂部へのキス:強い絆を形成し、子供を大切に思っていることを伝えることができま
す。
額へのキス:最も尊敬を示します。
頬へのキス:強い愛情を示します。
手へのキス:つながりを強化します。
4.抱きしめる
抱きしめることで、子供は大事にされている、守られていると感じます。
そして子供は強くなり、自信を持つようになります。
このクラスで、「子供がもう大きいから無理!」という声がありました。
確かに、少々恥ずかしさが先に立つかもしれません。日頃からスキンシップがないと。しかし、大人だって抱きしめられ、愛されたいと思っています。こんなギスギスした世の中ですもの。子供ならばなおのこと。特にティーンエイジャーにはとても重要。なぜなら「満たされない愛情を、他人に求めに行くことになりますよ。」と講師。
こわーいです。
日本人の距離感って他の国と比べて、遠いですよね。
アジアでは、友達同士、大人でも、手を繋いだり、腕を組んだりが当たり前。
シリアでも、母と成人した息子が、お出かけの際手を繋ぐのは当たり前。
男同士、女同士手を繋ぐ→ヤバイ
大人の親子が手を繋ぐ→マザコン
なんて図式、ありませんから。
青年海外協力隊時代、日本語クラスでピクニックに行きました。ダマスカスの観光学校で18歳から25歳ぐらいの生徒がいました。
ある生徒が、お母さんも一緒に行っていい?と聞きます。 まずこれにビックリ。
この年頃の子がお母さんと一緒?いやあ、まあいいけど。
そしてその生徒は参加したお母さんと、ずうっと一緒に手を繋いで歩きます。はいビックリ。
他の生徒も何とも思ってない。またビックリ。
お弁当を広げる頃には、お母さん、寝転んで息子の膝枕で寛いでいます。これはビックリでしょ。
他の生徒の、にこやかで暖かい眼差し。もうビックリを越えて、
いいなぁと思いました。
母をやるならシリアでしょ。子供にこんなに愛され、こんなに大事にされて。
「イスラム式子育て」が、いい親子関係を築くきっかけになるかも知れません。